ホワイトニングの安全性について

ホワイトニングは歯を薬剤で漂白する施術ですが、薬剤の安全性に不安を感じる方もいるでしょう。
本コラムでは、ホワイトニングの安全性や施術を避けた方が良い場合についてご紹介します。
ホワイトニングは危険?
ホワイトニングで使用される薬剤は、安全性が認められる成分を使用しています。したがって、歯科医師の管理下で適切に使用すれば、歯そのものが弱くなったり、傷がつくといった悪影響はありません。ただし、薬剤の影響で知覚過敏が生じたり、歯肉に薬剤が付着し炎症を起こすなど、歯以外の部分に副作用が出る恐れはあります。
歯科医院で実施するオフィスホワイトニングは、漂白作用の強い過酸化水素を使用します。効果が大きい反面、副作用のリスクもあります。しかし、薬剤の量や塗布の方法は、歯科医師が厳重に管理し安全にも配慮するため、万が一の場合もすぐに対応可能です。
一方、自宅で行うホームホワイトニングでは、過酸化尿素を使用します。過酸化尿素は過酸化水素に比べると漂白効果は低いものの、リスクは低いとされています。
ホワイトニングを避けたほうがよい場合とは?
ホワイトニングは基本的に安全性が確立されているものの、以下に当てはまる方は施術を控えましょう。
・虫歯
・歯周病がある方
・知覚過敏のある方
・妊娠中、授乳中の方
虫歯や歯周病があると強い痛みや炎症に繋がるため、先に歯科治療を行ってからホワイトニングをするようにしましょう。
もともと知覚過敏のある方は、薬剤がしみて痛みを感じる場合があります。知覚過敏の治療をしてからの施術をおすすめします。
知覚過敏がない方でも、薬剤の影響で一時的に知覚過敏の症状が出る場合があります。数時間〜数日で治まることが多いですが、長く続く場合はご相談ください。
妊娠中や授乳中の方は使用する薬剤が胎児や乳児に悪影響を及ぼす可能性があります。必ず控えましょう。
Q1:子どもでもホワイトニングを受けられますか?
A1:18歳未満の場合、歯が未発達のため基本的に施術は受けられません。ホワイトニングの薬剤が歯の成長に影響する可能性を考慮し、18歳以上を対象としています。
Q2:矯正治療中でもホワイトニングはできますか?
A2:矯正治療の種類によっては可能です。マウスピース矯正やワイヤーを歯の裏側に付ける舌側矯正であれば、矯正治療と並行しホワイトニングが可能です。実際に施術できるかどうかは、歯科医師へご確認ください。
記事監修 医療法人松林歯科 院長 松林 忠敏

略歴
- 1987年
城西歯科大学卒業 歯科医師免許取得
- 1989年
スウェーデン・イエテボリ―大学内ブローネマルククリニックにてオッセオインテグレーション・インプラント・コース受講
- 1992年
千葉県習志野市にて開業
- 1996年
アメリカ・ボストン・シンポジウム参加
- 1996~1999年
ブローネマルクオッセオインテグレーションセンター東京(BOC)にて非常勤勤務
- 1997~2003年
アメリカ・サザンカリフォルニア・デンタル・セミナー参加
- 1998年
カナダ・マギール大学主催エステティック98参加
- 1998年12月
医療法人社団泰照会理事長に就任
- 1999~2003年
スウェーデン・ブローネマルクオッセオインテグレーションセンターにてセミナー参加
- 2004年
アメリカ・カリフォルニア州ロマリンダ大学医学部
分子生物遺伝子工学センター客員研究員として赴任 - 1992~2004年
医療法人社団泰照会理事長、コスモス歯科クリニック・津田沼南歯科両院院長歴任
- 2005年
東京都渋谷区にて松林歯科開院 現在、松林歯科院長