インプラント保証制度とその詳細
インプラント治療は、失った歯を人工歯で補う方法です。
ブリッジや入れ歯に比べて周囲の歯への負担が少なく、自然な見た目と機能性に優れています。
しかし、保険適用外の治療であるため、費用が高額になることが一般的です。そのため、治療後の保証内容が気になる方も多いのではないでしょうか。
本コラムでは、インプラント治療における保証制度についてわかりやすく解説します。保証があることを知っておくことで、治療への不安を軽減し、前向きに検討できるようになるでしょう。ぜひ最後までご覧ください。
インプラントの保証制度について
インプラント治療には保証制度が設けられており、その内容は歯科医院が採用するメーカーや保証プランによって異なります。
主に、治療後に発生したインプラントの破損や脱落が対象となり、保証期間内であれば修理や再治療の費用が無料または一部負担で対応されるのが一般的です。
保証の基本的な仕組みについては、以下のコラムでも詳しく解説しています。併せてご参考にしてください。
インプラント保証の仕組みについて
次に、保証の適用条件・保証期間・保証範囲を解説します。
インプラント保証の適用条件
保証を受けるには、以下の条件を満たす必要があります。
・定期的な通院とメンテナンス
・歯科医師の指示に従った毎日のケア
・禁煙など生活習慣の改善
・日常生活で起きた破損
保証を利用するには、保証期間内であることに加え、定められた条件を満たしている必要があります。
なお、故意による破損や交通事故、自然災害などによる負荷で発生した破損は、保証の対象外となります。
インプラント保証の期間
歯科医院が採用しているメーカーや保証制度によって異なりますが、保証期間は5年~10年が一般的です。
多くの場合、インプラントは体10年保証、上部構造は5年保証のように、パーツごとに保証期間がわかれています。このほか、5年以内は全額保証、その後は一部自己負担など経過年数によって保証内容が変わるケースもあります。
インプラント保証の範囲
一般的に、インプラントの保証範囲にはアバットメントを含むインプラント体と上部構造が含まれます。ただし、保証の内容や限度額は歯科医院が採用しているメーカーや保証制度によって異なります。
保証を受けるためには、歯科医師の指示に従い、定期的なメンテナンスを受けることが必要です。ただし、メンテナンス費用は保証の対象外であり、またインプラント治療は自由診療に該当するため、基本的に保険の適用外となります。
また、転勤や引っ越しなどで通院先を変更する場合は、保証の継続が可能かどうか、現在通っている歯科医院に確認しておくことをおすすめします。
インプラント治療や保証制度についてご不明な点がございましたら、どうぞお気軽に当院までご相談ください。
Q1:インプラントの保証条件にある定期通院はどのくらいの頻度が目安ですか?
A1:口腔内の状況によりますが、3〜6か月に1回が通院の目安です。定期通院では噛み合わせを確認するほか、セルフケアでは落とせない汚れの除去やブラッシング指導を行います。インプラント脱落の原因になるインプラント周囲炎の予防にもつながります。
Q2:インプラント治療後、すぐに保証は適用されますか?
A2:インプラント体を埋め込んだ後や、人工歯を取り付けた後など、保証が開始されるタイミングは採用しているメーカーや保証制度によって異なります。治療を始める前に歯科医師へ確認してください。
記事監修 医療法人松林歯科 院長 松林 忠敏

略歴
- 1987年
城西歯科大学卒業 歯科医師免許取得
- 1989年
スウェーデン・イエテボリ―大学内ブローネマルククリニックにてオッセオインテグレーション・インプラント・コース受講
- 1992年
千葉県習志野市にて開業
- 1996年
アメリカ・ボストン・シンポジウム参加
- 1996~1999年
ブローネマルクオッセオインテグレーションセンター東京(BOC)にて非常勤勤務
- 1997~2003年
アメリカ・サザンカリフォルニア・デンタル・セミナー参加
- 1998年
カナダ・マギール大学主催エステティック98参加
- 1998年12月
医療法人社団泰照会理事長に就任
- 1999~2003年
スウェーデン・ブローネマルクオッセオインテグレーションセンターにてセミナー参加
- 2004年
アメリカ・カリフォルニア州ロマリンダ大学医学部
分子生物遺伝子工学センター客員研究員として赴任 - 1992~2004年
医療法人社団泰照会理事長、コスモス歯科クリニック・津田沼南歯科両院院長歴任
- 2005年
東京都渋谷区にて松林歯科開院 現在、松林歯科院長