歯周病を悪化させる要因
歯周病は進行性の病気で、悪化すると歯が抜け落ちます。発症した場合は、歯周病の進行を食い止めるための対策が必要です。
本コラムでは、歯周病を悪化させる7つの原因について解説いたします。歯周病の悪化を防ぐ方法も、ぜひご参考ください。
歯周病が悪化する7つの原因
歯周病の直接の原因は歯垢(プラーク)です。さらに、口腔環境や生活習慣に歯周病を悪化させる危険因子が隠れています。
歯周病が悪化する原因は以下の通りです。
・口呼吸
・歯ぎしり、食いしばり
・詰め物、被せ物の隙間
・食習慣の乱れ
・喫煙
・ストレス
・全身疾患の合併症
口呼吸は、口腔内が乾燥し歯垢が溜まりやすくなります。口呼吸が習慣化している方は鼻呼吸を意識しましょう。また、歯ぎしり・食いしばりの癖があると、歯周組織に力が加わり歯周病が悪化するため注意が必要です。さらに、合わない詰め物・被せ物によってできる隙間には歯垢が溜まりやすくなるため、歯科医院での調整をおすすめします。
食習慣の乱れ・喫煙・ストレスなどの生活習慣も、歯周病を悪化させます。不規則な生活習慣は免疫力を弱めるため注意しましょう。
さらに、歯周病は心疾患や糖尿病と深い関係があります。特に、糖尿病と歯周病は互いに影響しあう関係で、糖尿病の方は歯周病になる確率が高いとされています。
歯周病の進行過程や症状については、以下のコラムをご参考ください。
「歯周病の進行段階 」
歯周病の悪化を防ぐ方法
歯周病の悪化を防ぐために大切なのは、毎日のセルフケアや生活習慣の改善です。歯みがきの際は、デンタルフロス・歯間ブラシ・デンタルリンスを使い、歯垢を溜めないようにしましょう。
また、定期的に歯科医院でクリーニングを受けると、セルフケアでは落としきれない汚れも除去できます。加えて、栄養バランスが取れた食事を摂り、ストレスを溜めない生活を心がけることで健康を維持し、歯周病を悪化させないようにしましょう。
当院では、歯周ポケットの奥の汚れを落とすスケーリングや、歯根の表面を滑らかにするルートプレーニングなどの処置を行っています。歯みがきのアドバイスも可能なため、歯周病でお悩みの方はご相談ください。
Q1:歯周病は完治しますか?
A1:歯周病を発症すると、元の状態には戻りません。基本的に完治しない病気ですが、治療により進行を防ぐことが可能です。
Q2:スケーリングはどのくらいの頻度で受ければよいですか?
A2:歯石のできやすさには個人差がありますが、3か月〜半年に1回の頻度でスケーリングを行うと効果的です。
記事監修 医療法人松林歯科 院長 松林 忠敏
略歴
- 1987年
城西歯科大学卒業 歯科医師免許取得
- 1989年
スウェーデン・イエテボリ―大学内ブローネマルククリニックにてオッセオインテグレーション・インプラント・コース受講
- 1992年
千葉県習志野市にて開業
- 1996年
アメリカ・ボストン・シンポジウム参加
- 1996~1999年
ブローネマルクオッセオインテグレーションセンター東京(BOC)にて非常勤勤務
- 1997~2003年
アメリカ・サザンカリフォルニア・デンタル・セミナー参加
- 1998年
カナダ・マギール大学主催エステティック98参加
- 1998年12月
医療法人社団泰照会理事長に就任
- 1999~2003年
スウェーデン・ブローネマルクオッセオインテグレーションセンターにてセミナー参加
- 2004年
アメリカ・カリフォルニア州ロマリンダ大学医学部
分子生物遺伝子工学センター客員研究員として赴任 - 1992~2004年
医療法人社団泰照会理事長、コスモス歯科クリニック・津田沼南歯科両院院長歴任
- 2005年
東京都渋谷区にて松林歯科開院 現在、松林歯科院長