歯周病と美容や老化について

皆さんは、歯周病がアンチエイジングに与える影響についてご存じでしょうか?歯周病は口腔内のみの問題であると捉えられやすいですが、実は美容面においても問題があります。歯周病により歯と歯の間にすき間ができる、あるいは歯ぐきが下がってくることで、老けた印象を与えてしまいます。
本コラムでは歯周病を原因とする美容および老化の関連性、歯周病により老けて見えてしまう理由、歯周病のケア方法などについて解説いたします。
歯周病は美容の大敵!老化の原因に
一見無関係に思える歯周病と見た目の老化ですが、実は大きな関係があります。
「目元」「肌」「口元」のうち、見た目の年齢に最も影響があるのは口元と言われています。肌や体型が気になりアンチエイジングを行う方が多い一方、口元に関しては後回しになりがちです。
歯ぐきが下がり、歯が伸びた様に見えることで、年齢以上に老けた印象になります。歯ぐきが下がる原因としては、歯周病による歯肉退縮があります。歯肉が退縮すると、歯の根元にすき間ができてしまい、老けた印象を与える原因となります。
また、歯周病菌が原因で免疫力が低下し、老化が加速する恐れもあります。若々しさを保つためにも、老化の原因につながる歯周病は早めに治療しましょう。
自宅でできる歯周病のセルフケア
歯周病治療においては、毎日のセルフケアが欠かせません。
歯周病の原因である歯垢は、きちんと歯磨きをしているつもりでも、意外に残ってしまうものです。歯と歯ぐきのすき間にできた歯周ポケットの汚れは、セルフケアでの除去が難しいため、フロスや糸ようじを使い丁寧に取り除いていきましょう。歯垢が硬くなり歯石になると、自身で取り除くのが困難となるため、歯科医院を受診するようにしましょう。
美容や老化防止のためにも、歯の健康は大切です。歯周病は症状がなく進むため、自分では気が付きにくい病気です。定期的に歯科を受診し、歯の健康を保ちましょう。
Q1:妊娠中なのですが、歯周病による何か悪い影響はありますか?
A1:妊婦さんが歯周病にかかっていると、低体重児の出産や早産の原因になるといわれています。ご心配な方は、当院にご相談ください。
Q2:歯周病が全身に悪い影響を与えるのは本当ですか?
A2:歯周病は口の中の問題だけでなく、動脈硬化や糖尿病、認知症などにも影響することが分かってきました。動脈硬化から心筋梗塞や脳梗塞など、命に関わる病気につながる可能性もあります。歯周病が疑われる方は、早めに治療しましょう。
記事監修 医療法人松林歯科 院長 松林 忠敏

略歴
- 1987年
城西歯科大学卒業 歯科医師免許取得
- 1989年
スウェーデン・イエテボリ―大学内ブローネマルククリニックにてオッセオインテグレーション・インプラント・コース受講
- 1992年
千葉県習志野市にて開業
- 1996年
アメリカ・ボストン・シンポジウム参加
- 1996~1999年
ブローネマルクオッセオインテグレーションセンター東京(BOC)にて非常勤勤務
- 1997~2003年
アメリカ・サザンカリフォルニア・デンタル・セミナー参加
- 1998年
カナダ・マギール大学主催エステティック98参加
- 1998年12月
医療法人社団泰照会理事長に就任
- 1999~2003年
スウェーデン・ブローネマルクオッセオインテグレーションセンターにてセミナー参加
- 2004年
アメリカ・カリフォルニア州ロマリンダ大学医学部
分子生物遺伝子工学センター客員研究員として赴任 - 1992~2004年
医療法人社団泰照会理事長、コスモス歯科クリニック・津田沼南歯科両院院長歴任
- 2005年
東京都渋谷区にて松林歯科開院 現在、松林歯科院長